牛肉をまとめ買いをしたときや、急遽献立の予定が変わった際など、保存しておきたい場面は多くあります。そこで気になるのが、牛肉の賞味期限ではないでしょうか。せっかく購入した牛肉が、期限切れで食べられなくなってしまったら悲しいもの。
パッケージに賞味期限や消費期限が書いてあっても、冷凍したらどれくらい保存できるかも気になるところです。
今回は、牛肉の賞味期限について詳しく解説します。何日まで美味しく食べられるのか、食べられるかどうか判断するにはどうしたらいいのかなど、疑問に思うことがある方はぜひチェックしてみてください。
牛肉の賞味期限とは?消費期限との違い
賞味期限と消費期限は同じではありません。それぞれの違いは、賞味期限が「美味しく食べられる期限」であるのに対し、消費期限は「安全に食べられる期限」という点です。
販売されている牛肉には「消費期限」が記載されています。消費期限が切れてしまった牛肉は、安全が保証されていないということ。期限内に食べることが大切です。
牛肉の賞味期限は何日?保存別に紹介
牛肉を冷蔵や冷凍保存した場合、いつまで食べられるのか保存方法別に紹介します。
ただし、冷蔵庫の温度や季節、保存状態などによって肉の状態は変わってきます。なるべく早めに食べるようにし、見る限り状態が悪いものは食べないようにしましょう。
冷蔵庫の場合
購入した牛肉をすぐに冷蔵庫に保存した場合、ブロック肉で5日程度、スライスの場合は3日ほどが期限の目安です。
しかし、チルド室で保存した場合は2週間ほど持つ可能性もあります。
なお、ひき肉はブロック肉やスライス肉に比べると劣化が早いので注意が必要です。ニオイや見た目で「食べないほうがいい」と判断した場合は、処分するのが安全です。
冷凍庫の場合
冷凍庫の場合は、長期保存が可能になります。ただし、風味は損なわれてしまうためなるべく早く食べたほうが良いでしょう。
特に、スーパーや肉屋で買ってきたものを保存する場合、できるだけ早く冷凍庫にしまうことが大切です。しかし、消費期限が切れそうになったからといってあわてて冷凍保存しても、鮮度が戻るわけではありません。
なるべく鮮度の高いうちにドリップを取り除き、空気に触れないように密閉してから冷凍庫に入れてください。
なお、下味をつけてから保存する場合、調味料が肉をコーティングするため酸化や乾燥から肉を守ります。調理も簡単にできるので、味付けしてから保存することも検討してみてください。
消費期限切れの牛肉は何日まで食べられる?
消費期限が切れた牛肉は、安全が保証されていない状態です。何日まで食べられるかは、状態を見て食べるかどうか判断することも大切です。
冷蔵保存の場合、消費期限から1~2日ほどであれば食べられる可能性が高いといえます。3日を過ぎると傷んでしまう可能性が高まります。
食べる場合は、見た目やニオイなどをしっかり確認し、火をしっかり通すといった対策をおこないましょう。少しでも危ないと感じる場合は思い切って処分する決断も必要です。
賞味期限が切れた牛肉を見分けるポイント
消費期限が切れ、美味しく食べられない状態になってしまっている牛肉を見分けるポイントを2つ紹介します。
- 色が鮮やかでなくなっている
- 臭いに違和感がある
それぞれのポイントを見てみましょう。
色が鮮やかでなくなっている
新鮮な牛肉はピンクがかった赤色をしています。一方、鮮度が落ちた牛肉は鮮やかさが失われています。
酸化が進むと灰褐色や黄色がかった色になりますが、これはカビや細菌が繁殖したために変色している可能性が高いです。牛肉らしい色が失われている場合は、食べないほうが安全です。
臭いに違和感がある
傷んでいる場合、腐敗臭や酸っぱい臭いがします。牛肉の臭いに違和感がある場合は、食べないほうが良いでしょう。
色はそれほど悪くなっていなくても、臭いで判断できることもあります。たとえ消費期限内であっても、色や臭いに違和感がある場合は食べるのをやめたほうが安全です。
牛肉を美味しく保存するコツ【冷凍保存】
牛肉を長期間保存しておきたい場合は、冷凍保存がおすすめです。冷凍保存する場合、いくつかのコツを押さえておくことで、美味しさをキープすることが可能です。
ここでは、5つのポイントを解説します。
- 包み直し、小分けにする
- 密閉する
- トレーは外す
- ドリップを拭き取る
- 急速冷凍する
それぞれ詳しく見てみましょう。
包み直し、小分けにする
冷凍保存する場合は、空気に触れないようにラップなどで包み直します。そして、さらにフリーザーバッグやビニール袋に入れて冷凍庫に入れます。
なるべく早く冷凍したほうが牛肉の劣化を防げるので、大量の肉や厚みのある肉は、なるべく小分けにして冷凍する時間を短縮させるのがおすすめです。
密閉する
肉を冷凍保存する際は、容器や袋を活用してできるだけ密閉させましょう。空気に触れるのを防ぐことで、酸化を防いで鮮度を保てます。
また、保存中に他の食品の臭いが移ることも防げるので、美味しさをキープできます。
トレーは外す
牛肉を購入した際についているトレーは、冷凍保存時には外すようにしましょう。牛肉を冷凍保存するには、なるべく早く冷却することが大切です。
しかし、発泡スチロールのトレーは断熱性が高く、冷気が通りにくいのが難点。トレーごと冷凍庫に入れると冷凍する時間が伸びて、酸化が進んでしまいます。
冷凍前にトレーから取り出してラップで包んでから保存袋や容器に入れて保存するのがおすすめです。
ドリップを拭き取る
牛肉から出るドリップ(赤い汁)は、水分や栄養分です。ドリップが流出すると、肉の旨味が損なわれます。
また、ドリップが出た状態で保存すると肉の劣化が進んでしまうため、拭き取ってから保存することをおすすめします。
なお、ドリップが出てしまった肉は鮮度が落ちているため、購入時に選ばないことも大切です。
急速冷凍する
牛肉は、急速冷凍することにより劣化を防げます。劣化を防げれば、より長く保存したり鮮度を保って冷凍したりできます。
急速冷凍するには、金属のトレーに乗せてから冷凍庫に入れるのもおすすめ。牛肉に冷気が伝わりやすく、冷凍までの時間を早められます。
牛肉を美味しく解凍する3つの方法
冷凍後の牛肉は、解凍のやり方も大切です。ここでは、美味しく解凍するための3つの方法について解説します。
- 冷蔵庫
- 氷水
- 電子レンジ
1つずつ見てみましょう。
冷蔵庫
冷凍した牛肉を解凍するには、冷蔵庫に移して解凍するのが簡単でおすすめ。ゆっくり解凍することで、ドリップが出てしまうことも防げます。
牛肉を使う6時間ほど前に冷蔵庫に移しておくと、良い状態で解凍できます。
氷水
ボウルに氷水を張り、ビニール袋に入れた牛肉を解凍します。1時間ほどで解凍できるため、急いでいる方には助かるでしょう。
流水解凍に比べるとドリップが出にくく、旨味成分の流出を防げます。
電子レンジ
どうしても早く調理したい場合は、電子レンジ解凍という選択肢もあります。上下をひっくり返しながら、少しずつ電子レンジにかけて解凍していきます。
一気に加熱すると解凍にムラができる可能性が高いため、少しずつ様子を見ながら解凍しましょう。
牛肉は美味しく保存して賞味期限内に食べよう
牛肉は賞味期限ではなく、消費期限が記載されています。安全に美味しく食べるためには、パッケージに記載された消費期限内に食べることが大切です。
長期保存する場合、しっかり密閉してなるべく早く冷凍することで鮮度を保ちやすくなります。本記事で紹介した保存や解凍のコツも参考に、できる限り美味しい状態で牛肉を食べられるように気をつけてみてください。